当センターのアジアの若手研究者研究力強化事業の一環として、インドネシアのムラワルマン大学と連携して、熱帯林保全・修復短期教育プログラムを実施しました。東京大学からは農学生命科学研究科の学生を含む10名の学部生・院生が、ムラワルマン大学からは林学部の7名の学部生が参加しました。首都移転や石炭採掘等により変容する森林域とその保全、修復の現場に立ち、立場や分野の異なる人と意見交換をすることにより、参加者それぞれに多くの学びを得ました。また、ひとと出会い、繋がりました。農学生命科学研究科とムラワルマン大学とは2006年に交流協定を締結して以降、さまざまな交流実績を積み重ね、教育や研究において多くの成果を上げてきました。今回のプログラムは、これまでの長年の交流を礎として実現できたものであると同時に、両者の交流を今後さらに深めていくことに繋がると期待しています。来年度以降も継続して本プログラムを実施する予定でおり、参加学生や関係教員からの声も参考に、プログラムのさらなる充実化を図ってまいります。
ムラワルマン大学副学長のスカルティニンシー講師の力強く心細やかな差配の下で、同大学林学部の教員および参加学生ならびに職員のみなさまに多大なるご尽力と温かいご支援をいただきましたことに、心より御礼申し上げます。みなさまのご協力なくしては、本プログラムは成功しませんでした。
プログラム(2025年7月28日–8月2日)
7月28日(月) | 午前:開講式、ガイダンス、講義1, 2 |
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午後:ブキットバンキライ森林公園にて熱帯多雨林の見学 | |
7月29日(火) | 午前:ブキットスハルト演習林(BSREF)に移動、苗畑見学、講義3 |
午後:植栽試験地の見学、植栽体験 | |
7月30日(水) | クタイ国立公園にて保護林の見学、講義4 |
7月31日(木) | 首都移転緑化事業の苗畑と現場の見学 |
8月1日(金) | 石炭採掘跡の森林再生事業の見学(Bukit Baiduri Energi社) |
8月2日(土) | 発表会、閉講式、送別会 |
講義
運営教員
運営教員東京大学大学院農学生命科学研究科附属アジア生物資源環境研究センター准教授 則定真利子
東京大学大学院農学生命科学研究科生圏システム学専攻准教授 齊藤陽子
ムラワルマン大学副学長・林学部講師 Sukartiningsih
東京大学における協力教員
東京大学大学院農学生命科学研究科附属アジア生物資源環境研究センター教授 小島克己
東京大学大学院農学生命科学研究科森林科学専攻講師 益守眞也
東京大学名誉教授 露木聡

